桜楓会

高野晴代新理事長 就任

 今こそ「未来に広げよう 桜楓のネットワーク」 

「散りやすき桜紅葉の名にも似ず永遠の命の友どちの宿」は、広岡浅子が「桜楓会のはたらき愛でて」詠んだ歌です。創立者成瀬仁蔵の女子教育の考えに共鳴し、日本女子大学設立を経済的な面で支えた浅子の歌集が近年広岡家から発見され、私は、その歌集出版の監修を行いましたが、そこにこの歌は収載されています。「永遠に続く仲間の集まる組織」と、その「はたらき」を浅子が評価したように、卒業後も大学とともに力を合わせて歩む卒業生たちの姿―それが創立者の目指すものであったと考えます。
 このたびこの伝統ある桜楓会の理事長に就任し、身の引き締まる思いでおります。現在新型コロナウイルス感染拡大によって、たとえば大学をはじめ教育現場では今までは思いもよらない方式での教育活動が余儀なくされています。この状況をいかに乗り越えていくか、私たち卒業生には、この時こそ大学と連携しつつ、新たな活動を進めていくことが求められていると思います。
桜楓会定款第3条は、「日本女子大学の建学の精神に基づき、教育と文化の振興に資する事業を行い文化的社会の形成を助け、会員の社会的教育活動を助成し、もって我が国の教育文化事業の増進に寄与することを目的とする」と記しています。この目的の遂行のために力を尽くす所存です。
 皆様の一層のご協力を切にお願い申し上げます。                 高野晴代

略歴
昭和49(1974)年 日本女子大学文学部国文学科卒業、昭和51(1976)年 日本女子大学大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期修了、昭和55(1980)年同大学院同専攻博士課程後期単位取得満期退学、星美学園短期大学教授を経て、平成19(2007)年日本女子大学文学部日本文学科教授、平成28(2016)年より令和2(2020)年まで文学部長、日本女子大学理事・評議員、令和2(2020)年定年退職、同年日本女子大学客員研究員、同年日本女子大学名誉教授。

学会及び社会における活動等
現 日本女子大学理事、文化庁文化審議会文化財分科会専門委員、公益財団法人大学基準協会大学評価分科会委員、全国大学国語国文学会代表委員、中古文学会常任委員、和歌文学会常任委員、日記文学会運営委員、WILPF理事等
元 公益財団法人大学基準協会広報委員会広報委員、市川房枝記念会評議員等

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